SSブログ

1年がかりの年金獲得奮闘記 (2)

さらに振り込み銀行の問題が・・
2010年8月末に奈良年金事務所から深圳の私のマンションに手紙が送られてきました。
中国に居住されている方については香港(中国とは区別されます)に支店のある口座を指定することはできません。
うーん。あのときの奈良年金事務所の係員にとっては初めてのケースだったのでしょうね。日本年金機構本部から上記の理由で資料が返送されてきたとのことで、新しい申請用紙を同封したので記入して銀行名口座番号などの確認できるものを同封して郵送してくださいと書かれてありました。
銀行名口座番号の確認できるものとしては前回キャッシュカードを指定されていたのでキャッシュカードのコピーを同封して香港から郵送しました。

何度か電話で話をしたのですが電話は高いのでE-メールではだめでしょうかと質問、彼女も調べてくれましたが本部からは手紙かFAXでないと正式な文書として認めないとのこと・・
当方、10年前まではFAXを使っていましたが今はE-メールだけ・・困りました。せめてやりとりだけでもEメールで、と食い下がりましたが拒否されました。
で、ネットで無料FAXサービスはないかと探すと・・あるもんです、ありました。ただアメリカのものだったので日本語を送ると文字化けするのでJPGファイルに変換して発信しました。(一度文字データで送って失敗しました)


まだまだ・・
もうこれで・・と思っていたらまたまた要求が郵送されてきました。
キャッシュカードのコピーにあなたの名前が記載されていません。
とのこと。氏名、銀行名、支店名、口座番号が同時に表示されている資料が必要であると・・・
またかと思いましたが、まあ、ここまでくれば最後まで行くしかありません。年金のために。
通帳があればいいのですがカードだけの口座のため深圳の銀行へ行き、たどたどしい中国語で事情を説明、私の口座の出入記録をプリントアウトできるというので試しにプリントアウトしてもらいスキャンして奈良年金事務所にFAX。


そしてやっと
そして奈良年金事務所から2010年10月15日付けの手紙が深圳に届き、申請手続きが完了したと通知を受けました。
11月末ぐらいに年金が深圳の銀行へ振り込まれるだろう、とのことでした。


深圳の銀行にやっと年金が振り込まれる
11月15日付けで「JAPAN PENSION SERVISE」と書かれた封筒の国際郵便が届きました。年金送金通知書でした。
やっとです。めでたしめでたし。前年の12月初旬に初めての手続きをしてからほとんど1年かかってやっとここまでこぎつけました。
まあ、日本と深圳、問題があってもすぐに対応できる状態ではないことも原因の一つですが・・


最後の難関・人民元で現金を引き出すまで
でも、まだまだ難関があります。振り込まれたお金をどうしたら引き出せるのか・・・
ATMで残高を確認しても入金されている様子はなく、銀行に行ってもお金は振り込まれてないと言うし・・・さてどうしよう。

まだ振り込まれてないのだろうと思いしばらく待つうちに半月が。
ふたたび銀行へ。まだお金は入っていないという。これは絶対おかしい。不思議な顔をしていると銀行の係員が行内の隅にあるネット端末機の方に連れて行ってくれました。

銀行のホームページから私の口座のネットバンキングにログイン。すると・・・
とあるページにありました。USドルで1年分ちゃんと振り込まれていました。でも・・これはまだ陰のお金、銀行に申請して使えるようにしなければならなかったのです。そのため窓口でUSドルが見つからなかったのです。
この手続きはネットバンキングでできました。係員が手本を見せて代行してくれました。で、そのあとは・・
待つのです。申請手続きは銀行の職員がPCで行います。手作業で。

10分後、手続きが終えたようでUSドルが表に出てきました。なんかマネーロンダリングみたい。
あとはUSドルを人民元に両替するだけ。これもネットバンキングでできるとのことで係員がトライしてくれましたがこれはだめでした。どうやら外国人はネットバンキングの両替を使えないようでした。
窓口へ行ってパスポートを見せて 両替、やっとATMで使えるお金になりやっとめでたしめでたし。2010年12月2日のことでした。

こういう複雑な処理は人民元の為替レートを安定に守るためだろうと推測しました。中国人は全てネットバンキングで処理できますから。
でもこれは2010年末の話です。現在(2012年2月)は「陰」のお金を使えるように申請する必要はありませんし、外国人も両替をネットバンキングでできるようになり銀行に行って手続きする必要はなくなりました。
香港の銀行は10年も前からこういうネットバンキングが完備されていて私も使い慣れていたので始めに香港の銀行を指定していたのですけどね。

感想
実際に奈良年金事務所と連絡し合ったのはこれの何倍もあるのですが要点をかいつまんで書きました。
総合して考えてみると奈良年金事務所で申請書類などをデータ化して本部に転送するのではなくて、おそらく一々資料の原紙、もしくはコピーを本部に郵送して本部でデータベース化すると言うことなんでしょうか。とすると申請した本人がデータベース化されたデータの確認をするのがだいぶ後になるということで私のような立場の人間にはかなりリスクがありますね。それにこちらから送ったさまざまな資料は単に本部に転送されるだけの2度手間で間違いも起こりやすいということかな、と。

奈良年金事務所の係員は本部が、本部が、という言い方を多用していました。
実態のわかるはずはありませんが想像するに中央集権的と言うことかなと思いました。地方の年金事務所は単なる窓口だけでおそらくなんの権限も責任もない。何かあると全て本部に問い合わせなければわからない、というのが実態のようです。ちょうど橋下市長のいう現在の区役所みたいなものでしょうかね。
2012年02月23日 ◄ 2012年02月24日 ► 2012年02月25日

2012_02


Produced by Sceneway   copyright [コピーライト] "日本中国夢時間 香港から深圳そして中山へ" all rights reserved