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2007-03-21  カテゴリ: 香港初在住日記 1996-1998

《香港初在住日記》(73) 東莞工場で ある朝鮮族中国人の恋 (1997.3.13)

【73】  1997年3月13日(木)  東莞工場で ある朝鮮族中国人の恋

大変な一日だった。

僕が面接して入社した開発部のあの小姐が寮でお金を盗まれたという。500元。たいそうな金額だ。夜8時に退社後、日本人、香港人数人で寮となっているアパートへ出かける。
初めて寮を見る。普通の中国風の内装。内装を少しきれいにすれば日本人でも住める感じがする。ベッドは2段ベッドではなくすべて独立のベッド。4階が小姐4人の部屋になっている。ここでお金が盗まれたらしい。

彼らの要求としては出入り口と各部屋の入り口を頑丈にすること、貴重品は会社に置いておけるように会社に個人用のロッカーを欲しいと言うこと。僕の感想は、環境としては日本人から見るとスペースが少ないが、香港に来る前に出張できていた鳳崗の寮を思うと段違いに待遇はいい。
鳳崗の寮は普通のワーカーだと8畳ぐらいの部屋の壁に沿って2段ベッドを5つ配置、10人部屋になっていたし、少し高級な立場の人でも2段ベッドで4人部屋か2人部屋だったし、床はコンクリートむき出しだった。

ゲストハウスに戻りH氏とくつろいでいると総務の残留孤児であった日本人のHSさんがやってきた。
開発部の2人が酒を飲んで暴れて公安に連れて行かれるところだったという。説教をして欲しいとのこと。ぎょぎょ、何という日だろう。

食堂へ行くと普段愛想のいい二人がいる。少しショック。その中の1人の朝鮮族の彼が勢いづいて話し始める。勢いよく中国語を話すのでH氏の語学力がついていかない。HSさんを呼ぶ。

朝鮮族の彼は漢族である製造のラインリーダーの彼女とつきあっていたらしい。彼は本気だったようだ。彼女は彼が朝鮮族であること、学歴が違うことなどを理由として結婚できないと会社を辞めたそうだ。
彼は今日酒を飲んだ勢いもあるのだろうが、11時頃に彼女のいる会社に行き門番の守衛に彼女に会わせて欲しいと言ったという。守衛は拒否し押し問答のあげく守衛が彼を殴ったと言うことだった。

彼は間違ったことはしていないと日本語で言った。これは『嘘は言っていない』と言うことかも知れないとあとで思った。
HSさんは中国語で彼にいろいろ言って聞かせていた。H氏も少し日本語で付け加える。

骨子は、彼がここで働くためには許可証が必要で、会社がその手続きをしており会社は保証人にもなっている。したがって彼の行動は会社にも責任の及ぶものであるので気をつけて行動して欲しい、大学も出ているのだからちゃんと分別しなさい、というものだった。

多民族国家の問題点を考えさせられてしまった。
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