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2007-01-11  カテゴリ: 香港人

《雑感 - 香港人》(6)めがね屋で

雑感 - 香港人【6】  めがね屋で

日本で買ってきためがねがお尻の下で壊れてしまったので買わなければならなくなったときのことです。
以前めがね関係の仕事をしていたという香港人同僚がめがね屋を紹介してくれるというので彼と待ち合わせて出かけました。九龍湾にあるめがね屋さん。
測定をしてめがねを作ってもらうのを待つ間に、同僚の紹介だというので店の主人、そのお父さんなどと5人ほどで食事に出かけました。お父さんはそこそこ高齢で戦後香港に出てきた様子。普通の気のよいお父さんの上品なイメージできれいな北京語を話します。

食事が進んだときにお父さんは私に戦争時代、もちろん太平洋戦争の話をしました。アルバムを持ってきていて懐かしい戦争当時のある仲間の写真を見せながら説明してくれます。あいにく中国語の能力がついていきません。

そしてお父さんは日清戦争でどうして小さな日本に負けたのか不思議だ、と言います。ここへきてそれまで不愉快な顔を隠そうとしなかった若者たちの顔がお父さんに対していっそう批判的になり、空気を察したお父さんもトーンダウン。お父さんは私に「あなたは戦後生まれなのですね?」「そうです」と答えます。お父さんはそれで納得しようとするように話をおさめました。

このときのめがねは「JAPAN」の文字のあるチタン製フレームに日本製のプラスチックレンズ。500香港ドル(8000円)。今も健在、もう5年以上使っています。
九龍から香港島を (クリックしてください。 2004年4月撮影)
私はこういう話を持ち出されたことになんの不快感も感じませんが、言葉が思うに任せず自分の考えをうまく言えないのが残念でした。

もし、あるデパートでテレビを買ったけれども、テレビが故障。買ったデパートへ持って行くと、店員が変わっていて「私が売ったものではないから、私に責任がないのでどうしようもできない」と言われたら・・・・

私は戦後生まれ、直接戦争の責任はないと思っていますがこのデパートのように日本人として後のフォローをする責任はあると思っています。その代表者が政治家だとは思っていますが、私たちのような一般庶民としては普通に隣人として仲良くしていきたい気持ちでつきあえばいいと思っています。

マンションを探していた時、深圳のあんま屋にお茶の机を置いてお茶のサービスをしてくれるところがあって中国人の客たちとお茶をよばれながら話をしたことがありますが、政治の話になり、ある中国人に「小泉純一郎はタカ派だろう」と言われたことがあります。(彼は私の筆談帳に「日本鷹派」と書いたのでタカ派のことだと思います)
こういう話はこちらに長く住んでいると話題となるのは仕方のないことですが、自分の考えというのははっきりしておいた方がいいのでしょうね。

こちらに出てきている日本人に、たまにはっきりアジア蔑視していると思える人や言葉汚く香港、中国をののしる人を見かけますが、おそらくウマが合わないのでしょうね。ただ、現地人に限らず、ほかの日本人が聞いてもいやな感情を持つと思うのですが。

私はふるさとが奈良、家の周りには中国との関わりの遺産がたくさん残っていて小さいときから興味を持って見ているので中国に対するイメージは悪くないのです。もちろん個人差がありますけどね。
タグ: 雑感香港人
2007-01-11 コメント(4) トラックバック(0)

コメント (4)

chinaart   2007-01-12  (23:43)  

こまの上海友人が香港出張時に、同じようなケースで眼鏡屋に行きました。
標準語がネイティブで、日本語もぺらぺらな上海人なので、中華圏なので何の疑いもなく眼鏡屋へ。でも、店員のおやじは何か空々しい。
咄嗟に「まさか・・・このおやじ中国語しゃべれないのか!?」と感じた友人、「你是不是不会讲普通话?」と訊ねると、返事は予想通り、
「是・・・」

・・・困った上海友人が、店を変えようかと考えながら、ついついこぼした日本語。「ダメじゃん・・・」
すると、そのおやじが突然、「おお!あなたニホンゴ出来るんですね!」
たまげた友人、「你也会说日语!?」
意気投合した2人、気持ちよく眼鏡を作る事ができたそうな。(^^
中華人同士が、香港の店にて「日本語」でお買い物。
いやはや。。。

chinaart   2007-01-12  (23:43)  

こまもヘンテコ外国語モードに填った事があります。
敦煌にて、1人で商業一条街というメイン通りを、家に向かって居る時の事。
後から迫ってきた青年から、「Excuse me!can you tell me the restroom?」と訊ねられた。
丁度、その位置の先に公衆トイレがあったので、こまは咄嗟ながら片言英語で話し始めた。
しかし、普段丸々中国語モードにロックオンされているこまのお腦は、突然英語には切り替わらなかった。
そこで、上海友人と同じく、ついつい口を突いた日本語が「え!黄色い看板のある道を曲がる・・ってどう言うんだったっけ?」。
すると、その青年は突然、「あっ!あなたニホンゴ出来ますか!?」
たまげたこまの回答は・・・「ええ、少し・・」 (ーー;
なんで、そう答えちゃったのか、自分でも良く判りません・・・(^^;

中国僻地の敦煌で、西洋人と日本語で交流!
何と不思議な気分でした。
(注:ネタではなく実話です。)

chinaart   2007-01-12  (23:48)  

戦争の話題、列車に乗っている時など、「日本人」とばれた時には聞かれますね。そう、こまも小泉に靖国でした。
でも、こまはこの辺りの対応は得意なので、適当に答えた後にみんなで別の会話に切り替えちゃいます。そんな事、旅の途中で引き摺っていたくはありませんから。
ばれずにそのまま流れると、そう言う会話にならずに助かりますけど、ばれない確率は7割かな・・・?3割はばれてその内半分は小泉、靖国ですね(^^;
なんか、こう言う時に感じるのは、認めたくはないですが、洗脳教育に通じるモノです。疲れるなぁ・・・

sceneway   2007-01-13  (11:55)  

さすがにあちこちと経験豊富なこまちゃん、寸話も豊富ですね。

戦争話題はこちらに長く滞在すると必ず出てくると思うのですが・・
言いたいことはたくさんあるのですがうまく言葉にならないのです・・・・
ちょっとつらい。

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