深圳マンション売却顛末記2014 (2) 各地マンション事情調査

さて今のマンションを売ったあとどうするか・・選択肢は
  1. 部屋の面積を今の120m2から60-80m2ぐらいにして深圳の別のところに引っ越して差額を利用する
  2. 深圳以外のマンションの安い地域に引っ越す
  3. 日本にも持ち家があるので日本に帰れば売却金全額を利用可能
でしょうか。とりあえず日本に帰ることは頭から放して引っ越しを前提に検討してみました。引っ越し後は新たにマンションを購入します。

各地マンション事情調査

私にとってマンション売却でのネックは現在のマンションに対する未練でした。これを断ち切るためにいろいろ調べ始めました。
まずは売ったお金のいくらかは残して燕燕の大学までの学費や生活費を捻出できる状態にしておかなければなりませんので引っ越しして新たに購入する物件の価格を考えなければなりません。
中国では普通内装をしていませんので(毛坯)買ったあと内装しなければなりません。内装費は深圳でもどこでもそんなに大きく変わらないはずですので内装費込みで考える必要はあります。

各地不動産価格の調査
マンションを売ることは2014年になってしっかり考え始めました。当初、121m2の現在の福田のマンションから田舎の方の60 - 80m2とかの小さなマンションに買い換えて差額を捻出しようかなと考えて深圳の中心部から離れたところのマンションを検討し始めました。
山登りに行く途中の雰囲気のいいところや旧特区外の地域などの不動産価格をネットで調べてみました。結果・・・今の深圳はどこへ行っても安くない!
で一応私も香港永久性居民なので香港に住む方が何かと便利ですので部屋の狭いのを我慢して香港も検討したのですが不動産価格は10年前の2倍に高騰していてとても手が出ません。



新房地図 (恵州)
そこで年金生活の特徴を生かして深圳から出て東莞や恵州とかに引っ越すことを考えて調べ始めました。すると・・・非常に安い!深圳から1歩出るだけで不動産価格がぐんとお安くなります。福田区から比べると四分の一、五分の一。深圳の価格が高いのは建物の価値よりも場所の価値ということを思い知ります。

そうすると深圳の田舎の方で無理して高い物件を選ぶよりは付近の市の中心にそれなりの物件を買った方がいいかも・・・
無理していい学校に入ってどん尻の成績に甘んじるのか、学校のランクを落とてそれなりの位置にいるかみたいな・・・

地域にこだわらなければいろいろな選択肢もあるのでしょうが・・この地域(珠江デルタ)にこだわるのは20年近くをかけて慣れているからですね。これが一番大きい。現在住んでいる深圳福田のマンションは買ってから丸10年、内装をして住み始めて丸9年、付近にほとんど何もない状態から10年の歩みを見てきています。
でもまあこれしかないでしょう。深圳から出て他市へ引っ越す決心を固めました。

そしてもう一つ重要なことは中国では定期預金にすると年3%の利子がつきます。3ヶ月定期では2.8%、6ヶ月では3%。少しリスクはあるでしょうけど5%という金融商品も多くあります。これをふまえて売却後の資金運用を考えます。
漢中は・・・
実は燕燕のために漢中にもマンションを買うことを検討したのですが彼女が大学を出て働くようになったら漢中に住むかどうかわからないしということがあって躊躇。でも漢中という所、調べてみると歴史の漢時代の発祥の地で漢と三国時代の文化が色濃く残るということなのでとても興味がわいてきました。
でここにもマンションを買って1年の内1ヶ月ほどみんなと一緒に暮らしてもいいかな、と思い始めました。寒いところは苦手なので季節のいい時に。もし子供たちが学校を出て漢中を出て行けば売ればいいだけのこと・・

それと・・学区というものがあるようで住まいの住所によって学校が変わります。そのため去年から住所を証明するために房産証(権利書)の提示が必要になったことです。現在借家住まいのため房産証がありません。そのためにも買う必要が・・・
漢中は深圳・福田に比べてマンション価格は七分の一から十分の一。土地柄からして将来的に高騰は見込めませんが安くはならないでしょう。
実地見聞へ
マンションを買うと内装工事をしなければなりませんので内装工事の間は賃貸に住むことも考えなければなりません。ですのでまずは引っ越し先を決めるのが順番でしょうか。

で実情観察と現マンションの未練を断ち切るために他市へ実地見聞の旅にでかけました。3月18日に行動開始。恵州(中心部 / 恵城区、恵州南・淡水 / 恵陽区など)、東莞市(市中心、深圳の隣の長安、虎門など)、珠海(斗門、中心部・香洲区など)をたびたび訪れました。

あちこち見て歩くうちに現マンションの未練はかなり消えました。それにしても深圳はとんでもなく桁外れた大都会だということが良くわかりました。あちこち行って深圳福田に帰ってくるとほっとします。


そして・・
そして4月半ば燕燕にも計画を話しました。漢中にも彼女名義を考慮に入れてマンションを買うことも。彼女にはへんぴなところに小学校時代を過ごした先祖伝来の土地があるらしいのですが家は崩れかけているそうで、それでもどうにもできない中学生です。で一部の親戚や周りからいろいろ辛いこともあったようでしたのでこの話で絶句している様子がショートメール越しに伝わってきました。その夜はいろいろなことを考えて嬉しくて泣いたと言っていました。


売却手配へ
で恵州でも東莞長安でもいいかな、と一応のめどをつけて5月25日、マンション前の中原地産へ売却の登録をしました。
買い手が見つかってお金を全額受け取れば立ち退きますがそれまでは時間がありますからその間に引っ越し先を決定すればよろしい・・

珠江デルタ各市の地勢

中国の市は一般に日本で言うと県ぐらいの面積を持ちますが珠江デルタ地域の市は深圳を含めて一般に小さな面積です。恵州のみ普通の中国の市の面積でしょうかね。→中国の市の面積
参考までに・・日本で一番大きな県は岩手県で1万5200km2、一番小さい県は香川県1877km2 大阪府は香川県とほぼ同じ。

深圳市 面積1997km2 人口1063万人(実勢1400万人?) 副省級市、国家社会与経済発展計画単列市
恵州市 面積1万1200km2 人口470万人 地級市
東莞市 面積2465km2 人口832万人 地級市
珠海市 面積1701km2 人口158万人 地級市 経済特区
中山市 面積1784km2 人口312万人 地級市 孫文のふるさと
(漢中市 面積 2万7246km2 人口342万人 地級市