奈良帰省日記2009 【10】 放送局のアンテナ基地 生駒山642mに登る (2) (2009.12.15)

生駒山展望台から 重なる金剛山、葛城山、二上山、信貴山

生駒山(いこまやま)頂へ
暗峠から20分ほど登ると山頂に近い展望台に出た。いい眺め。風景を考える。大和三山はすぐに分かった。

さっきの彼。
「眺めがええやろ。」
「あの重なってる山は?」
「たぶん金剛山」
おそらく金剛山の前に葛城山、二上山、信貴山と続く。そしてこの山脈を挟んで左側に奈良県、右側に大阪府が見える。
「あれがWTC、大阪ワールドトレードセンタービル」
「橋下知事が府庁の引っ越しを考えている?」
「なんで引っ越し反対なんかな・・・」
「せやんなあ、僕もそう思う」

妙な話に展開。彼は元、観光バスの運転手だったそうで退職後よくここに来るらしい。62歳。
彼は先に山頂を目指した。僕は写真を撮る。帰ってから地図とにらめっこをして山の名前を明らかにする目的もある。
さすがに都会の山、自動販売機が並んでいる。熱いお茶を買って飲んだあと山頂を目指す。
写真を撮っていると彼が下りてきた。

「これからどう行く?」
「山頂から宝山寺へ行こうと思って・・・」
「そうか。ほな元気で」

10分ほどで山頂のテレビアンテナ群に出た。
関東平野には山がないので東京タワーが必要、近畿エリアには生駒山があるのでここにアンテナを作ればよろしい。深圳は梧桐山の標高630mぐらいのところに200mのテレビ塔。
NHKのアンテナにアンテナ高が書いてあった。総合テレビ、海抜687.6mとある。
そして山頂の遊園地、それになぜか、神社とお寺。御本尊御鎮座1200年と書かれている。
それにしても寒い。山頂だからか・・ジャンパーのフードを着けてくればよかった。早いこと遊園地の中にあるという三角点を見つけたい。見つからない。リュックを背負った人に聞いてみる。

「三角点、どこか知りません?」
「知らない。あなた、三角点ウォッチャー?」
「いえいえ。遊園地にあると書いてあったのでなんとなく見たいなと思って」
少し一緒に探してくれたが見つからない。
「駅員さんに聞いたらわかるのんちゃうかな?」と彼。
「駅員って?」
「ケーブル駅の駅員」
「ケーブルの駅ってどこ?」
彼は、え? という顔をした。
「あんた、何でここまで来たの?」
「生駒から歩いて・・」
「うわー元気やなあ。駅はね、あそこらへん。」
方向を指さしてくれた。あのあたりから宝山寺へ行く道があるはず。
「おおきに」
しばらく探すが三角点は結局見つからなかった。あきらめる。

宝山寺へ
そして寒い中、あちこち歩き回ってケーブルカーの駅を見つけて横の下山道を宝山寺方面へ下る。
はじめは舗装だったが途中からなかなか雰囲気のある小道に変わった。40分ほどで宝山寺に到着。ここへ来るのも初めて。
地蔵が立ち並ぶ。お堂が江戸時代の建物のように見えた。お寺の開基は1678年となっていた。開基は想像していたよりもかなり新しいけど(1桁違った)なかなか立派なお寺。1時間近く見学したり写真を撮ったりする。

下山
石段の続く道を下る。両側には小さな旅館が立ち並ぶ。そして石段の道の両側になぜか住宅。どうしてこんなところに・・・
観察すると裏に道の通っているところもあるが石段が唯一の出入り口という家もある。日々の暮らしはどうするのだろう。まあ、何か方法はあるのだろうけど不思議。僕もいろいろお節介なことを考える。

雑多なことを考えながら階段を下り、歩いていくうちに生駒の駅に着いてしまった。これで今日の予定は終了。本日6時間の散策。

近鉄生駒駅前の百貨店に寄ってから再び近鉄で帰る。
2万8000歩

生駒山へ


山頂目指して


生駒山展望台

生駒山展望台





生駒山」から南の展望 遠く金剛山(1125m)、葛城山(960m)、二上山、信貴山へと重なります。

この山脈の右が大阪府、左が奈良県。


大阪トレードセンタービルが遠くに



生駒山 山頂のアンテナ群へ

山頂へ

山頂のアンテナ群

山頂のアンテナ群と山頂遊園地(冬は営業休止)

山頂ケーブルカー 近鉄生駒駅へ接続します 私は横の下山道を下ります



下山 まずは宝山寺へ

下山道











宝山寺

宝山寺





全部の灯籠に灯をともしたら夜はきれいかな 往時をしのぶ・・


下山

こんな階段道に旅館と住居 生活は不便では?



近鉄生駒駅に到着

アンテナ基地 生駒山に登る